履き下ろす靴にまだ慣れなくて
ブランコも無い公園のベンチに座る
何故だろう 季節外れの匂い漂う
少し寒い夜
いつかの面影と重なった 微かに残った煙の香
自販機で買った温もりを握り 君に逢いたくなった
あの日、儚い花に そっと君が左手添えたように
君のことかばうから いつか消えるその時まで
心配そうにしゃがむ 君がただ愛しくて
始まりはしとやかな灯火(ともしび)も
激しさを重ねて熱く火花を散らす
“もう少し…”、“あと少しだけ”と願いながら
逸らさずに見てる
「キレイだね」と柔らかな表情で 優しさを細い指に伝えて
少しでも長く 途切れないように まるで二人の想い
あの日、儚い花に そっと君が左手添えた時に
“大事なモノはいつも近くにある”そう思った
二人が離れぬように 残り香が包んでた
愛しき人の名をつぶやく
近くで感じる
あの日、線香花火
落とさぬよう 護る程美しく
あの日、儚い花に そっと君が左手添えたように
君のことかばうから いつか消えるその時まで
本当はいつまでも 続いて欲しいと 君を想うよ
愛しき儚(はかな) ずっと…
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