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眼帯兎と包帯羊のMärchen (Schumann) Lyrics

片眼の兎追い少年は
裏庭の柵越え
森に迷い込む

飛び散る木漏れ日の精たち
色とりどりの花
目が眩んでゆく

触れば怪我する
毒茸の群れが
嗤って転がる

絡まる蔦の葉
樫の根に掴まれ
足を滑らせた

空が罅割れ
墜ちる苔の上に
そっと降り積もる
光る胞子 裸の胸に

少年は夢に凭れ
忘れてゆく
続くべき日を
それはいけないことではなく

覗き見るは兎 赤眼の輝きで
忍び寄るは羊 三本肢で
森の底は怖い だけど魅惑に満ち
何かを失くしても
抜け出せはしない

行こうもっと奥へ遠くへ
君もきっと気に入るから
ママもいないひとりじゃない
誰もぶたない君を

蜜蜂溶けた甘い芥子のお茶を飲み
駒鳥詰めた美味しいパイを食べよう

綺麗な蝶々が
貰いにやってくる

君の良い心

蹌踉ける羊追い少女が
白い靴を汚し
森に入り込む

幸せの頬翳りもせず
翼生えたように
どこまでも先へ

微風つなげて
やさしく迎えよう
崖の向こうがわ

帳が降りても
本当の暗い闇
感じないように

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